論語為政篇(いせいへん)第二現代語訳

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論語為政篇:要約

論語 アルファー8 論語 孔子 キメ2
アルファー:こんにちは! アルファーです!

孔子:解説の孔子じゃ。

論語 アルファー2 論語 孔子 楽
アルファー:早速ですが先生、論語の為政篇ってどんなお話なんですか?

孔子:為政とは政治を行う事じゃ。主に政治の要点や、君子のあるべき姿、また礼について説明しておる。

論語の時代は厳しい身分制度の社会でな、上から周王-諸侯-ケイ大夫タイフ-庶民の区別があった。

じゃが頂点におられる周王さまの権威が衰え、貴族階級の諸侯・卿・大夫・士さえも、それぞれ下の階級からの突き上げにさらされておったのじゃ。これを下克上ゲコクジョウ(『抱朴子』登涉/『三命通会』)というのじゃぞ。

1

政治のかなめは徳=利益誘導だ。かね﹅﹅のキンキラキンを見たら、誰だって同じ表情になるだろ?


論語 アルファー6 論語 孔子 遠い目
アルファー:あれれ先生、「徳」って高潔な人格のことなんじゃないですか?

孔子:何を言っておる。為政者の人徳で政治が回れば苦労せんわい。政治のカナメは利益分配じゃぞ? 徳とは人の持つ機能、ここでは機能を発揮した利益誘導の事じゃ。

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2

やっと古いうたを三千、それを三百編にまとめ終わった。
つくづく思うが、悪気のない歌ばかりだ。

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3

法令で縛り付け、刑罰で脅せば、民は逃げ回って恥とも思わない。
利益で誘い、礼=礼法でけじめをつければ、恥を知るしまともになる。


論語 アルファー7 論語 孔子 水面キラキラ
アルファー:お作法が身に付けば、上品にはなると思いますけど、性格までまともになるんですか?

孔子:うむ。礼というのは日常生活全ての規則じゃ。上品にふるまっておれば、釣り込まれて性格もまともになるのじゃぞ。

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4

私は十五で学者になろうと思った。三十になってそれで食べていけるようになった。四十になって教師生活に迷いが無くなった。

ところが五十になって、政治家になれという天の定めを知った。その後十年悪戦苦闘して、六十になって悪口が気にならなくなった。

七十になった今はもうくたびれた。好き放題にした所で、大それたことはもうできない。


論語 アルファー8 論語 孔子 哀
アルファー:志学、而立ジリツ、不惑、耳順ジジュン。それぞれ論語の名言の一つですよね。でも「のりを超えず」って、人格の完成の事じゃないんですか?

孔子:うむ。後世の儒者がワシを持ち上げてな。それは美しい誤解じゃ。

七十過ぎたワシは、息子には先立たれる、弟子の顔回・子路にも先立たれる、政治工作は失敗する、左遷はされるでがっくり来てブツブツブツブツブツ…。

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5

論語 孟懿子
家老の孟懿子モウイシどのは私と同世代。お互いもう先が長くない。
なのに孝行とは何かと問うので、はみ出ないようになされ、と一言答えて屋敷を出た。
論語 樊遅 樊遅
弟子の樊遲ハンチが馬車の手綱を取っていたので、かくかくしかじかのやりとりがあった、と話した。樊遲が一言の謎解きを問うたので言った。

「親の存命中は礼法通りに従い、世を去ったら礼法通りにとむらい、毎年の法事を礼法通りに行うことだ。それで文句は出まいよ。」


論語 アルファー5-2 論語 孔子 水面
アルファー:へ~え。当時のお出かけは馬車だったんですね。

孔子:そうじゃ。騎馬の技術も習慣も、論語の時代にはなかったからの。中国人が馬に乗るようになったのは、ワシの没後150年後ぐらいのことじゃ。論語の時代では、貴族階級の屋敷には必ず馬小屋があり、馬車は貴族のステータス・シンボルでもあったのじゃ。

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6

論語 孟武伯
家老の跡取り、モウ武伯どのが孝行とは何かと問うので、申し上げた。

「親というものは、ひたすら子供の病気を心配しています。だから心配をかけないよう、体を大事になされ。」


論語 アルファー7 論語 孔子 楽

アルファー:先生、この親子とは親しかったんですか?

孔子:うむ。孟懿子どののお父上が、若い頃のワシの才を見出して下さっての。ワシは孟懿子どのと弟君の家庭教師に雇われたのじゃ。そののち孟懿子どのが当主になると、ワシはその後押しで政界入りしたのじゃ。孟武伯どのはそんな縁から、ワシにとっては可愛い坊ちゃんじゃったのじゃよ。

論語 アルファー5-2 論語 孔子 微笑み

アルファー:あれれ先生、孟懿子さんたちはじめ門閥家老家と、先生は仲の悪い政敵じゃなかったんですか?

孔子:ホッホッホ。そりゃ儒者どものでっち上げじゃよ。なんぼワシが学問が出来たからと言って、門閥の後押し無しで、庶民の生まれが宰相にはなれぬよ。ワシが宰相になる前に司法長官を務めたのも、代々司法を取り仕切っておった孟懿子どののお家で、下働きをさせて貰ったからじゃ。そうでなくては、公開しておらぬ古代の法には通じまいて。

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7

論語 子游
弟子の子游シユウが孝行とは何かと問うので、言ってやった。

「今どきの孝行とは親を養えばいいと思っている。犬や馬でもやりそうなことだ。敬いの気持がなければ、動物と変わらんじゃないか。」

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8

論語 子夏
弟子の子夏が孝行とは何かと問うので、言ってやった。

「孝行するにも込める気持ちが大事だ。法事があって若い者が下働きし、年寄りがご先祖にお供えをする。互いに知らん振りのまま、型どおりの作法をどれだけ繰り返したところで、年寄りやご先祖への孝行になるはずがない。」


論語 アルファー 16 論語 孔子 淡々
アルファー:あれれ先生、法事って仏教の話ですよね。

孔子:その通りじゃよ。ワシとブッダどのは、場所こそ中国とインドに離れておったが、ほとんど同じ時代を生きておった。論語の時代、もちろん仏教は中国に入っておらん。どこぞの訳者が、祖先の祭礼を分かりやすくするために、法事と書いたんじゃろ。

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9

論語 顔回
顔回と話をしていると、一日中はいはいとバカみたいに逆らわない。
それでいて教えたことを、自分の私生活に当てはめて、なるほどと感動している。
なんて教え甲斐があるのだろう、顔回はバカどころではない。


論語 アルファー2 論語 孔子 微笑み
アルファー:顔回さんって、そんなに偉かったんですか?

孔子:偉いというほどではないがな。ワシとは趣味が合った。ワシのポエムやファンタジーを、うんうんといって聞いてくれたんじゃからな。時には二人だけで、熱く語り合ったもんじゃ。

論語 アルファー 14 論語 孔子 激怒
アルファー:それってただのヲタ友達じゃ…。

孔子:やかましわッ!

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10

諸君。誰かの本心が分からぬと言って悩むことはないぞ。
人の動機、取る手段、目的を見渡せば、その人柄は丸わかり、丸わかりだ。

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11

古くさいことは綺麗さっぱり忘れて、新しい情報に通じるなら、それでやっと教師稼業が務まる。


論語 アルファー 論語 孔子 水面キラキラ
アルファー:先生、これが有名な論語の名言「温故知新」ですね。でも”旧来の学問を究め尽くして、新しい学説にも通じるなら”じゃないんですか?

孔子:いんや。儒者どもが金儲けのために、論語をねじ曲げたのじゃよ。

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12

論語 元犬
諸君は人の飼い犬になって生涯を終えるな。


論語 アルファー5-2 論語 孔子 せせら笑い
アルファー:あれ? 先生、「君子」って立派な人格者で教養のある人のことですよね?

孔子:間違いではないぞ。じゃが、それはワシから一世紀後の、孟子くんが言い出したことじゃ。ワシの頃は単に、貴族を意味しておるだけじゃ。それともう一つ、ワシが弟子に呼びかける「諸君」の意味じゃな。

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13

論語 子貢 問い
目はしが利きすぎる弟子の子貢が、君子とは何かと聞いたので答えてやった。

「言ったことをまずやれ。そしてその後はやめずに続けろ。どんなに見込みが外れてもだ。言ったからにはお前が尻を拭け。お前に足りないのはその辛抱だぞ。」


論語 アルファー6 論語 孔子 たしなめ
アルファー:えーっと先生、これって不言実行の教えじゃないんですか?

孔子:いや、違う。ワシは有言実行を言ったんじゃ。

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14

諸君が目指す貴族とは、自分で自分を鍛え、あらゆる事柄に自信が持てる。だから他人と自分を比べない。だが庶民は鍛えないから自信が無く、いつも自分と他人を比べて、ひがんだり威張ったりする。

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15

本ばかり読んで現実を見ないとオタクになる。現実ばかり見て本を読まないとオトツイの方角に行ってしまう。


論語 アルファー8 論語 孔子 水面キラキラ
アルファー:これが論語の名言、「学びて思わざれば則ち罔(くら)し、思いて学ばざれば則ち殆(あやう)し」ですね。

孔子:そうじゃ。本当の読み方はチトちがうがの。思は”様子を窺う”、殆は”間違える”の意味じゃ。

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16

他人の正義に文句つけても、いい事なんぞありはしない。


論語 アルファー5-2 論語 孔子 たしなめ
アルファー:あれれ先生、「異端を攻(おさ)むるはこれ害なるのみ」って、怪しげな説や間違った学問を学ぶな、ってことじゃないんですか?

孔子:いいや、論語の時代、「異端」にそんな意味はない。そもそも当時、中国語に熟語はほとんどなかったんじゃよ。

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17

論語 子路
子路はワシの最初の弟子。早速ワシが発見したこの世の秘密を、たっぷりと語って聞かせた。

「子路よ。この世には知というものがある。知っていることを知っているとし、知らないことを知らない、とすることだ。」


論語 アルファー8 論語 孔子 楽
アルファー:あ! 私これ知ってます。有名な名言「知るを知るとなし、知らざるを知らざるとなせ、これ知るなり」ですよね。

孔子:うむ。「知」という言葉を発明したのは、実はワシなのじゃ。

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18

論語 子張
子張が実入りのよい職に就きたがっていたので、言ってやった。

「情報は集めろ、だが怪しい話は人にするな。あちこち見ておけ、だが危ないことは真似するな。とするとウソツキ呼ばわりされないし、後悔もしない。そうなれば自然といい就職口ができる。」

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19

論語 哀公
若殿の哀公様がおたずねになった。「どうすれば民が言うことを聞くのかのう。」

孔子「正直者を悪党の長にすれば従います。悪党を正直者の長にすれば従いません。」

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20

論語 季康子
若家老の季康子どのがおたずねになった。「どうすれば領民が私を敬い、正直になり、働くのだろう。」

孔子「頼りがいのある姿を見せれば敬います。子供と老人の社会保障をしてやれば正直になります。腕利きを集めて未熟者の職業訓練をさせれば働きます。」

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21

ある人「先生はもう、政治はおとりにならないのですか?」

孔子「オホン。いにしえのありがた~い『書経』に曰く、コーナルカナコレコー、ケーテーニトモニシテ、ユーセーニイタル。おわかりかな?」

ある人「いやもう全ッ然ん分かりません。」


論語 アルファー 16 論語 孔子 悩み
アルファー:先生、なんですかこれ。

孔子:う~む。ワシ、こんな話、したかのう。

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22

ウソツキは能の有る無しすらわからない。
馬車に引き棒がないのと同じだ。

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23

論語 子張
子張が聞いた。「十世代あとのことまで分かるものでしょうか。」

孔子「前の殷王朝はその前の夏の制度を引き継ぎ、状況に応じてどう変えたかが分かっている。現在の周王朝もまた同じ。周を継ぐ王朝が現れても結局は同じで、根本に大した違いは無かろうよ。」

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24

自分のご先祖でもないのに、よその位牌を拝むのはへつらいだ。
やるべき正義を見てやらない者は、無関心を決め込む冷血漢だ。
諸君、冷血漢こそ民の敵だぞ。


論語 アルファー 論語 孔子 キメ
アルファー:これが論語の名言「義を見て為さざるは勇なきなり」なんですね。

孔子:そうじゃ。机にかじりついて引き籠もっておっては、君子にはなれぬのじゃぞ。それと「位牌」とあるのはまるまるの意訳でもなく、「神主シンシュ」と言って論語の時代にも位牌はあったのじゃぞ。

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論語 アルファー10
アルファー:それではみなさん、おつかれさまでした!

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