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論語述而篇(じゅつじへん)第七現代語訳

論語述而篇:要約

アルファー 孔子 キメ
アルファー:こんにちは! ナビゲーターAIのアルファーです。

孔子:解説の孔子じゃ。

アルファー:先生、述而篇はどんなお話なんですか?

孔子:うむ。述而藩は主に我が孔子塾の日常風景を描き、加えて革命的復古主義政治集団としての、我が孔子一門の活動をわずかに記しておる。

別ページに移して記したが、原文には弟子が、ワシの人となりについて述べた部分もあるぞ。

アルファー8
アルファー:それでは、始めましょう。

1

やれやれ、調べようにもいにしえの記録は断片しかない。集めてまとめておこう。
だが勝手に書き加えはしないぞ。記録は正しいと信じてそのまま残そう。

ふふふ、これで老子先生と肩を並べるぞ。


アルファー6 孔子
アルファー:先生、「老ホウ」って誰のことですか?

孔子:すまぬ。忘れてしもうた。確か老子先生のことを言ったような覚えはあるが、「彭」は誰だったか、よく思い出せんのじゃ。

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2

黙って情報を採る。飽きないで勉強する。うんざりしないで教える。

…これぐらい私にはなんでもないさ。

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3

私もまだまだだな。

人格の出来がよくない。学問が進まない。やるべき事が出来ない。やってはいけないことを改められない。これが私の心配事だよ。

弟子「そんなことありませんよ、伸び伸びと楽しそうじゃないですか。」

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4

孔子 寝る 周公旦
私も歳だな。長いこといにしえの賢者周公さまの夢を見ないとは。


アルファー 16 孔子 不愉快
アルファー:先生って、会ったことのない人まで夢に見られたんですね。それってすごいファンタジーじゃないですか。

孔子:む、まあな。しかし古今東西、大きな仕事をした者は皆、ファンタジーの人じゃぞ? ワシばかりではないわ。

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5

宇宙の原則を知ろうと志し、道徳を頼りとし、情け深さを基準にし、教えた技術で暇つぶしをせよ。


アルファー7 孔子 水面
アルファー:ここでの徳って、能力じゃないんですね。

孔子:そうじゃ。本当にワシが言ったことなら、徳は道徳ではなく、方法や、やり方の事じゃ。じゃがこの話は、儒者のでっち上げじゃよ。

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6

過去を綺麗さっぱり捨て去るなら、誰だって教えてあげるよ。


アルファー4 孔子 居直り

アルファー:あれれ先生、「束脩ソクシュウ」って、入門料に差し出す干し肉の束じゃないんですか?

孔子:いんや全然違う。過去を洗い流すことじゃ。干し肉うんぬんは、不勉強な儒者が、ガキのように言い張っただけじゃ。詳しくはどこぞの作者が書いておるから、暇つぶしに読んでやってくれい。

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7

疑問で膨れあがって、やっと解決の糸口が見える。
思いを言いよどんで、やっと適切な言葉が飛び出てくる。
だから基礎を教えて応用まで行かない者には、くどくど基礎を繰り返して言わない。


アルファー5-2 孔子 熱
アルファー:先生、なんだかずいぶん厳しい教育方針に聞こえますが。

孔子:いいやそうではない。教育とはかんで含めることではない。赤ちゃんじゃないのじゃからな。自分で知ろうとしない間は、教えるにも教えようがないのじゃ。

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8

顔回に言った。
顔回

孔子「仕官できればまじめに働き、出来なかったらのんきに暮らす。私とお前だけだな、これは。」

聞いて子路が言った。「でも戦場には私をお連れになるでしょう?」
子路8

孔子「いやだね。お前は虎を見れば殴刂かかるし、川にさしかかるとジャブジャブ飛び込む。死んでもかまわんと思っている奴を、いくさの副官に出来るか。慎重で、作戦を立てられる者を連れていくわい。」

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9

儲かる儲け話なら、その下働きの御者だってやるわい。儲からない儲け話なら、好き勝手にするさ。


アルファー2 孔子 キメ
アルファー:「富にして求むべくんば」って、別に儲け話を嫌ったわけじゃないんですね。

孔子:そうじゃ。政治工作にはとにかくカネがかかる。カネを何か汚いものであるかのように解釈したのは、後世の儒者の偽善というものじゃ。儲かるならワシは何だってしたわい。

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10

政変があって私は斉に逃げた。そこで古楽のショウを聞き、三ヶ月寝食を忘れて言った。
「すごいすごい。すごい曲だ。」


アルファー3 孔子 水面キラキラ
アルファー:先生が一番得意なのは音楽でしたよね。韶の曲ってそんなにすごかったんですか?

孔子:ああ、すごかったぞ。三ヶ月間、何を食ったか忘れたほどじゃ。

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11

私と弟子一同が亡命中の衛国に、殿様のお家争いがあった。
冉有ゼンユウ「先生はどっちにつく?」
子貢シコウ「よし、私が聞いてみよう。」
冉求 冉有 子貢

子貢「…先生、伯夷ハクイ叔斉シュクセイってどんな人ですかね。」

孔子 疑問
孔子「何の謎かけだ。むかしの賢者だろうが。」
子貢「せっかく殷周革命に乗って成り上がろうとしたのに、プレゼンには失敗する飢え死はする、やるんじゃなかったと後悔したんですかね。」
孔子「いや。革命軍の前で大演説を一席ぶって、名前だけでも天下公認の仁者になれたんだ。満足だろうよ。でも私はそんな真似しないぞ。こんなこそ泥さわぎにつきあっておれるか。」

子貢 自慢
子貢が戻って言った。「先生はどっちにもつかないつもりだ。」

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12

冷や飯を食って水を飲み、ひじを枕にごろ寝。こんな生活もいいものだ。
悪事を働いて出世しても、雲のような価値しかない。

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13

あと数年、五十になっても勉強するなら、大失敗をしでかさずに済むに違いない。


アルファー5 孔子 楽
アルファー:確かにそうですよね。でもこのお話、「易」の勉強についてじゃなかったんですか?

孔子:ああ、いま出回っておる論語の本ではそうなっておるな。じゃが古代の本では、「易」のえの字も書いておらん。それはまあいいとして、もし易を学ぶにしても、そうやすやすとは学び取れぬものじゃ。

アルファー:確かに易って、何だかよく分かりませんものね。まるでおまじないのようで。

孔子:まあの。分からん未来を分かった振りして人からお金をせしめるのが易の目的じゃからな、どうとでも取れぬ事しか書けぬのよ。

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14

子路 葉公
子路が楚の属国・葉の領主の所へ政治工作に行って、聞かれた。
葉公「孔子どのはやり手か?」
子路「わかりません。」

戻ってきた子路に私は言った。
「取り込めなんだのか。言ってやれば良かったのじゃよ、計略を思いついたら寝食を忘れ、当てが有卦うけたら頭痛を忘れ、老い先も短いのに謀略に励んでいるお人です、とな。」

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15

私は生まれつき物知りなわけではなかった。
古記録を好んでガツガツと取り込んできただけさ。

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16

たった三人で連れだっても、互いに学べるものだ。

よいところを真似し、よくないところを真似しない。簡単だ。

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17

桓魋
宋の将軍・桓魋カンタイが暴れ込んできたので、言ってやった。

「お前さんとは人の出来が違う。やられたりするものか。」


アルファー 15 論語 孔子 不気味
アルファー:なんでよその国の将軍が暴れ込んできたのですか?

孔子:む…まあ言ってしまっていいじゃろ。ワシが呉国をちょいと突っついて、宋国のすぐ隣までの土地を占領させたんじゃよ。そのついでに、ワシの弟子じゃった将軍の弟を、見殺しにすることになった。

アルファー 14 孔子 居直り
アルファー:えーっ! それって悪じゃないですか。

孔子:いんや違う。呉国を覇者に仕立て上げ、戦乱の世を収めるためじゃ。少々の犠牲は当然じゃ!

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18

奥義を教えてくれないと弟子が愚痴る。そこで言ってやった。

「諸君、隠してはおらんよ。隠すことなぞ無いよ。世の教師稼業の連中と違って、私はもったいつけて諸君に隠したりせんよ。」

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19

ありがたい聖人には会ったことがないが、りっぱな紳士らしい人には出会える。善良な人には会ったことがないが、不動心を持った人には出会える。その人は不足があっても心配せず、泰然としていた。だがいつまで心の緊張が続くのだろう、不動心とは難しいものだ。

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20

同業者の本を読んだ。

孔子「こりゃあ分かっとらんのに書いてるな。私はそうではないぞ。情報をたくさん取るのはいいが、理にかなったことだけ覚えておればいいものを。誰が言ったか分からぬハッタリに振り回されておるわ。まだ分かっとらんよこの男は。」

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21

互鄕ゴキョウの村は、奴隷に落とされた罪人の住む村だった。そこから奴隷がやってきて入門を願ったが、弟子は互いに「うわー」と言うだけで取り次がない。様子に気付いた孔子が言った。

「あきらめず、自分で人生を切り拓こうとしてるんだ。手助けしてやろうじゃないか。ひどいじゃないかお前たち。罪を犯した過去を、綺麗さっぱり捨て去ろうとしてるんだ。立派じゃないか。」


アルファー17 孔子 水面キラキラ
アルファー:曰く言い難い村って、ひょっとしてサベツのことですか?

孔子:うむ。論語の時代の中国は、国と言っても国境線が引けるようなものではなくてな。城壁に囲まれたまちやむらが原野にポツリポツリとあって、そのスキマにはさまざまな人が暮らしておった。中には昔の捕虜の末裔や、奴隷や罪人の集落もあったんじゃ。

しかし同じ人ではないか、勉強したいというなら、ワシはサベツをしなかったのじゃ。

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22

貴族になるのはそう難しいことではない。自分が貴族だと思えば、もう貴族だ。

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23

南方の陳国に政治工作に出かけた時のこと。司敗=法務大臣どのが先生に問うた。

司敗「お国のお殿様、昭公さまは、礼を知る人でしたか?」
孔子「ええ、ご存じでした。」

先生はその場を去った。司敗どのは居残った弟子の巫馬期にお辞儀して言った。

司敗「君子はつるまないものだと聞いていましたが、隠し事をするとは…。昭公様は親戚の呉から奥様を迎えられたのに、名前を変えてごまかした。昭公様が礼を知るなら、誰が知らないと言えましょう。」
巫馬期は話をそっくり先生に伝えた。

孔子「ワシは幸せ者じゃのう。間違いをやらかすと、すぐに誰かが教えてくれる。」

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24

私も人並みに他人をたぶらかしはする。それをしなくて済むような、貴族らしくはまだなっていない。


アルファー7 論語 孔子 せせら笑い
先生、「文バクはわれなお人の如くなり」ってどういう意味ですか?

アルファー:うむ。いろんなセイセイ方が一生懸命、根拠の無い自説を述べているがの。ワシが生きた春秋時代では、「文」は”飾る”、「莫」は”日が暮れる”か”隠れる”・”隠す”じゃ。ワシも人並みには、誤魔化したりたぶらかしたりしたのじゃな。

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25

孔子 人形 公西赤
孔子「ワシは聖人や仁者ではないぞよ。ただその道を学んで教えるだけは、やってるつもりであるんであるんである。」
公西華「仰せの通りですが、私ら弟子にはそれすら真似できないのでござりまするう。」


アルファー あきれ 論語 孔子 不愉快

アルファー:「あるんであるんである」って、先生、おつむに何かご病気でも?

孔子:んなわけないじゃろ。確かに原文にそう書いてあるが、後世の儒者どもが、勝手にでっち上げた作り話じゃ。

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26

私が寝込んだときのこと。子路が血相を変えて言った。

子路 驚愕
子路「おはらいしましょう。」
孔子「なんぞ霊験あらたかな祝詞のりとでもあるのか。」
子路「ここにあります。えーと、病魔退散~かしこみ~祈りまほ~す~。」

孔子 病気
孔子「…だまされた事が無いのかお前。その程度の祈りなら、私もさんざんやったよ。そしてついにこのざまだ。」


アルファー5-2 孔子 キメ
アルファー:先生って神頼みしないんですね。

孔子:そうじゃ。ワシが出る前の儒者とは、冠婚葬祭業者と占い師とまじない師を兼ねておって、言わば庶民の神頼みの代行人じゃ。しかしそれでは、まるで黒魔術じゃろ? ワシは神をけなしはしなかったが、本当におるとは思っておらなんだ。

だから弟子の子夏にも、そうした小人の儒、つまり神頼み屋に成り下がるな、と教えたのじゃ。

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27

人は金持ちになると威張り出す。貧乏すると頑固になる。

…頑固の方がまだましだな。

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28

ご立派な君子サマは、いつも余裕綽々であるぞよ。だが下らない人間は、いつも怯えてビクビクしておるぞよ。

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アルファー18
アルファー:論語述而篇はこれでおしまいです。みなさん、おつかれさまでした。

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