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凡例

凡例:目次

  1. 「論語詳解」
  2. 「論語速読」
  3. 国際音声記号(IPA)について

「論語詳解」の現代語訳

  1. 『論語』テキストは以下を使用した。
    國譯漢文大成經子史部第一卷『四書・孝經』國民文庫刊行會(大正11年刊)
    via https://ja.wikisource.org
  2. 『論語』原文は、武内義雄『論語之研究』および岩波文庫旧版『論語』、文物出版社『定州漢墓竹簡《論語》』に基づき校訂した。
  3. 『定州漢墓竹簡《論語》』の凡例部分のみ別ページに訳出した
  4. 『定州漢墓竹簡《論語》』は校訂覧で「定州竹簡論語」と記し、原文では竹簡の端末記号を表記するため文字の下に付けられていた•を、html表記の都合上、文字の上に記した。……部分が、竹簡から欠損した部分、[ ]部分が、もとは判読できていたが、唐山地震と研究所に暴れ込んだ紅衛兵による破壊の結果、竹簡が破損した部分であることは、原文と同じ。ただし竹簡一枚が終わるごとに付けられた番号は、原文では漢数字だが、本サイトでは算用数字を用いた。本文と紛らわしいからである。原文では丸数字で付された注は、html表記の都合上、ローマ小文字に改めた。また訳者による注記は※で記すか、ギリシア小文字で示した。
  5. 『定州漢墓竹簡《論語》』の略語は次の通り。
    鄭(注)本:鄭玄(後漢)『論語鄭氏注残巻』
    漢石経:蔡邕(後漢)「熹平石経」
    何本:何晏(三国魏)『論語集解』
    皇本:皇侃(南朝梁)『論語義疏』
    釋文:陸徳明(南朝陳)『経典釋文』
    唐石経:「開成石経
    敦煌本:敦煌本『論語疏』
    正平本:道祐居士(日本泉州堺)『論語集解』
    阮本:阮元(清)『十三経注疏』
    足利本:足利学校→大坂懐徳堂『論語』
    高麗本:高麗→日本正平本『論語』
    今本→唐石経を基礎にした諸本の混交という(→「定州漢墓竹簡『論語』」試探 (一))。
  6. 校訂は特に事情がない限り、唐石経を排し、定州竹簡論語・漢石経・古注『論語義疏』などより古いテキストを優先した。現伝の『論語』の成立は、漢代と思われるからである。
  7. 『論語』原文の史実性を、
    白川静『字通』
    国立台湾大学ほか篇「漢字古今字資料庫」http://xiaoxue.iis.sinica.edu.tw/ccdb
    ・大陸のサイト「国学大師」http://www.guoxuedashi.com/
    に基づき、書体の面から検証した。また書体の検証には、適宜藤堂明保『学研漢和大字典』を参照した。
    検証には、「漢字の示準化石」に記載の原則を適用した。すなわち、訳者以外の誰が作業しても、同じ結論に達するよう理論を明らかにした。
  8. 『論語』原文の史実性を、藤堂明保『学研漢和大字典』に基づき、文法・語法の面から検証した。
  9. 『論語』原文の史実性について上記二点を、「復元白文」に反映させた。その結果、後世の捏造や大幅な書き換えが判明した場合明記した。
  10. 原『論語』白文の復元を、藤堂明保『学研漢和大字典』、白川静『字通』、及び漢字古今音資料庫http://xiaoxue.iis.sinica.edu.tw/ccr/に基づき、書体と音韻の面から追求した。音通の判断には、国際音声学会編『国際音声記号ガイドブック』を参照した。その結果は「復元白文」に反映させた。また『学研漢和大字典』に記載の音を「藤堂音」、漢字古今音資料庫に記載のカールグレン音を「カールグレン音」と称した。
  11. 『論語』書き下しは、可能な限り日本古文に置き換え、固有名詞以外の音読みを排し、古典中国語で書かれた『論語』の、古典日本語訳としてそのまま使えるよう努めた。
    このため必ずしも、日本古文としての語法的妥当性を保証できない。日本古文も、音読みを多用しているからである。
  12. 『論語』現代語訳は、まず逐語訳を行い、その上で意訳を行った。その際、必ず原文から一字一句を辞書引きして翻訳し、儒者の注釈や漢学者の解説は訳文が出来た後で参照した。
  13. 逐語訳と意訳を分けた理由は、中国語は漢文のみならず現代文でも、書き言葉は日本語と比べて至って簡単で、例えば『毛沢東語録』ならばほぼ1.8倍の分量が日本語訳には必要になる。中国語の古文=漢文となるとなおさらで、しかも最古の漢文に属する論語の場合、簡潔さはさらに増すので、言葉を補わないと意味が分からない。詳細は「日中『毛語録』を比較する」を参照。
  14. 従来の『論語』本の現代語訳も、必ず自力で訳出した後に参照した。
  15. 『論語』の現代中国における解釈例を示した。原文は中国哲学書電子化計画https://ctext.org/zhから引用し、訳者が現代日本語に翻訳した訳文を添えた。
  16. 『論語』原文の一字ごとの語釈は、藤堂明保『学研漢和大字典』を基本とし、適宜諸橋轍次『大漢和辞典』および白川静『字通』を参照して行った。一切の既存の現代日本語翻訳本、他の漢文サイトは、三種の字書で語釈を決定した後、参考程度に参照する場合があったのみ。
  17. 語釈で用いた音は、漢音(遣隋使・遣唐使が聞き帰った音)を原則とした。
  18. 主に「解説・付記」で引用した論語関連の漢籍は、訳者独自の調査で記したものもあるが、程樹徳編『論語集釋』によって知ったものも多い。あまりに多いので、『集釋』によって知ったことを、必ずしもいちいちことわっていない。その他の書籍についても同様。
  19. 引用した古注『論語(集解)義疏』、新注『論語集注』のテキストは、原則として中国哲学書電子化計画から引用したが、前者の底本は四庫全書本であり、後者は新編諸子集成『四書章句集注』北京中華書局版1983年本である。
    うち前者について、四庫全書本は江戸儒者の根本武夷による大幅な改編が加えられた本を祖としている。例えば皇侃の編んだ体裁では、経(本文)-疏(付け足し)と経-注(注釈)が並行して記されていたのに対し、根本の改編によって経-注-疏の体裁に統一された。
    さらに逆輸入した清儒による改編が加わったのが四庫全書本で、テキストとしては良質とは言えない。従って適宜、『論語義疏』北京中華書局2014年第二刷を参照した。

「論語速読」の現代語訳

  1. 「論語詳解」の作業前に、まずこちらを先行して完訳した。
  2. 「論語詳解」の作業進展とともに、その結果を反映させて訳文を改めた。
  3. 「論語速読」の目的を、一般向けと想定し、可能な限り平易な日本語を用い、あえて時代考証や日中の文化的相違を無視した箇所がある。また、あえて捏造や改編の判断を書き加えない場合がある。いずれもリンク先の「論語詳解」を見て貰えばわかるからである。

国際音声記号(IPA)について

2018年度改訂の一覧をwikipediaより引用し、下に掲げる。

国際音声記号 IPA

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