論語雍也篇(ようやへん)第六現代語訳

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論語雍也篇:要約

論語 アルファー 論語 孔子 キメ
アルファー:こんにちは。ナビゲーターAIのアルファーです。

孔子:解説の孔子じゃ。

アルファー:先生、論語雍也篇はどんなお話なんですか?

論語 孔子 楽
孔子:うむ。雍也篇は、主にジン=情け深さについて説いておる。仁はワシの教説の中心でな、常人でも普通に持っている憐れみの心じゃが、人はともすると利益のために忘れがちになる。そこから常に外れないために、積極的に仁を学ぶよう指導したのじゃ。

論語 アルファー 10
アルファー:それでは、始めましょう。

論語 冉雍
弟子の冉雍ゼンヨウは身分こそ低いが、君主の品格があるな。


論語 アルファー2 論語 孔子 キメ
アルファー:先生、君主の品格とは。

孔子:うむ。細かいことに口を出さず、政治は一切家臣に任せて、いざとなった時には後ろ盾となって、家臣を救う人のことを言う。

アルファー:ずいぶん家臣に都合がいいような気もしますが…たしかにそういう殿様なら仕えても安心ですね。

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論語 冉雍
その冉雍(仲弓)が、賢者の誉れ高い子桑伯子シソウハクシについて問うたから答えてやった。
孔子「悪くない。おおらかだ。」
冉雍「まじめでもありますよ? 悪くないどころか立派では? おおらかだけではただの不まじめでは?」
孔子「その通りだ。」

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論語 哀公
若殿の哀公さまがおたずねになった。「お弟子では誰が一番学を好みますか?」
孔子「顔回という者がおりました。八つ当たりも同じ間違いもしませんでした。不幸にも若死にしました。あれほどの学問好きはもう出ませんでしょうなあ。」

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論語 公西赤
弟子の子華(公西赤)を斉へ使いに出した。冉求ゼンキュウが子華留守宅の母親に手当を下されたいと願った。
孔子「ゾク(穀物のアワ)を十日分やりなさい。」
論語 冉求 冉有
冉求「それでは少ないです。」
孔子「では二十日分だな。」

ところが冉求は独断で千日分与えた。だから言ってやった。
孔子「子華はご大層な馬車に上等の羽織を着て斉に行ったぞ。昔から言うだろう、役人は急場を救ってやっても、金持ちに追い銭はくれてやらないと。」


論語 アルファー3 論語 孔子 喜
アワ千日分って、どれぐらいになるんでしょう。

孔子:俵に詰めたら二十俵を超えるな。重さで言えば1.3tじゃ。軽トラックで運ぶにしても、3台じゃ足りぬと、どこぞの訳者が計算しておるぞ。

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貧乏な原憲を私の執事に雇い、年俸としてアワ四十人分弱を与えた。
すると原憲「四十人…私一人では多すぎます。」
孔子「取っておきなさい。余ったら家族やご近所に分けるといい。」


論語 アルファー6 論語 孔子 たしなめ
アルファー:論語の時代は、まだお金が無いんでしたっけ。だから穀物で給料を貰うんですね。いくらぐらいになるんでしょう?

孔子:いや、貝殻や貴金属や絹が、通貨の代わりをしておった。お金に関わる漢字には、みな「貝」が付いておるじゃろ? 規格品の硬貨や紙幣が無かっただけじゃ。

金額はそうじゃな、だいたい250~300万円だと、どこぞの訳者が計算しておるぞ。ただしあ奴は私立文系の数学オンチじゃから、間違いがあるかも知れんて!

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論語 冉雍
冉雍が身分を気にしていたから言ってやった。
「百姓家の牛でも、毛並みや角が立派なら着飾って祭りに出る。天地の神は見捨ててはおかないよ。」


論語 アルファー 16 論語 孔子 キメ
アルファー:神様が見捨てないって、結局いけにえにされちゃうんですよね?

孔子:それはまあ、そうじゃ。じゃが論語の時代、いけにえ無しの祭りなどなかったんじゃよ? 人をいけにえにしなくなっただけでも、ずいぶん進歩じゃないかね。

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論語 顔回
顔回は教えて三ヶ月になると、もう仁の情けを身につけた。
それ以外の学問は、長くてもひと月だった。

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論語 季康子
若家老の季康子どのが問うた。

論語 子路
季康子「子路に政治を任せてもよろしいか。」
孔子「あれは決断力がありますからいいでしょう。」

論語 子貢
季康子「子貢はいかがか。」
孔子「あれは目はしが利きますからいいでしょう。」

論語 冉求 冉有
季康子「冉求はいかがか。」
孔子「あれは多才ですからいいでしょう。」

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論語 冉伯牛
最年長の弟子・冉伯牛ゼンハクギュウが流行性の死病に取り付かれた。私が見舞いに行くと、手を窓から出したので、その手を取って言った。

「君を失うとは…これも運命なのか、運命なのか。…何が天命だ、クソくらえ!」

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10

論語 顔回
顔回は大した男だ。茶碗一杯のご飯、ふくべ一杯の水。貧民街の貧民クツに住んでいる。常人なら耐えられまいが、そんな生活を楽しんでいる。

まったく大した男だ。


論語 アルファー21 論語 孔子 哀
アルファー:そんな顔回さんなのに、結局若死にしちゃったんですよね。

孔子:うむ。ただ一人、ワシが仁者と認めた弟子じゃった。政治の世界に進んで、仁政を行ってくれればよかったんじゃが、顔回は政治に興味がなくてのう。惜しい弟子じゃった。

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11

論語 冉求 焦り
冉求ゼンキュウが言った。「先生の教えはありがたいのです。でも私には力がないのです。」

孔子「言ったな? 力が足りない者は、やってからそう言うものだ。お前は始めからあきらめてるじゃないか。」


論語 アルファー6 論語 孔子 怒り
アルファー:先生ずいぶん厳しいんですね。

孔子:当たり前じゃ! せっかくワシが見込んで、ポエムとファンタジーの会に呼んでやったのに、こんなこと言いおって。

論語 アルファー22
アルファー:い?

論語 孔子 激怒
孔子:ワシだって恥ずかしいと思っとったんじゃぞ。許せん奴じゃ!

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12

論語 子夏
子夏は頭が固い。チマチマしたことばかりやっているので、言ってやったよ。

「子夏よ。天下に冠たる学者になれ。そなへんの冠婚葬祭屋になるな。」

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13

論語 子游
子游シユウが武城の代官として赴任した。孔子は弟子を連れて子游を訪ねた。みやびな音楽が聞こえる。
孔子「みごとな音楽だ。お前はこうやって街の人の信頼を集めただけかね? 礼法教育はどうなっているかな?」
子游「私はこういうことを聞いています。行政官という高台に登っても、人々をありのままに見られないのは、真っ直ぐにものを見ようとしないからだ。それは公務を果たすのにふさわしくない、と。お見それしました、やらせとお気付きだったんですね。だからまだ、私の部屋で礼法を教えるほどの者はいません。」

論語 魯国 地図

Map via http://shibakyumei.web.fc2.com/

論語 アルファー5-2 論語 澹台滅明
アルファー:あれっ? ここってお弟子の澹臺滅明タンダイメツメイさんが出てくるはずですよね?

論語 孔子 疑問
孔子:誰じゃそいつは。ワシは知らんぞ。

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14

孟之反モウシハンどのは立派な武人だ。
負け戦でしんがりを務め、なんとか城門まで引き揚げてきたとき、戦車のき馬にムチをくれながら、「拙者はわざとしんがりを引き受けたのではござらぬ。馬が走らなかっただけでござる。」

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春秋時代の戦車

当時の戦車。馬は2または4頭立て。中央の御が手綱をとり、左の車左が指揮官兼射手、右の車右が打撃を受け持つ。

15

隣の衛国では、宋朝という美男が殿様に寵愛され、奥方の南子さまと密通までしているらしい。

孔子「あぶないぞこんな世では。老けたらクビになるぞ。祝鮀シュクダどのほどの口車もないから。」

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16

段取りを無視してズルばかりする弟子がいる。

孔子「あのな、誰でもドアから外に出るだろ。なんでまともにやらないんだ。」

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17

気のいい人でも言葉を知らないとがらっぱちになる。
言葉を知っても人が悪いと小役人根性になる。

気立ても言葉も揃って、やっと君子だ。

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18

素直に生きりゃあいいものを。悪党が後ろ暗い事をして生きているのは、運良く天罰を免れているに過ぎない。時が来れば年貢の納め時だ。

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19

何かを知っているよりは好む方が上だし、好むより楽しむ方が上だ。

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20

基礎も学ばないで、いきなり奥義を聞こうというのかお前は。

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21

論語 樊遅 樊遅
樊遅ハンチが知を質問したから言った。
孔子「民のために働け。妖怪話は敬う振りして放っておけ。」

仁を質問したから言った。
孔子「民のために働いてから貰え。それならあわれみ深い仁と言える。」


論語 アルファー7 論語 孔子 楽
あ! 私これ知ってます。論語の名言、「鬼神は敬して遠ざく」ですよね。

孔子:そうじゃ。天におわす神は、災害や疫病でそのご威力をお示しになる。

論語 雷雨
孔子:じゃが妖怪のたぐいは、居たか居ないかわからん。一応怒らせないように敬っておくが、あまりまじめに取り合わない事じゃ。

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22

知者は数学が出来るから、水の変化を見て喜ぶ。
仁者は出来ても、動かず頼もしい山を見て喜ぶ。

知者は先が見えるからよく動く。仁者は見えてもじっと動かない。

知者は太く短く生きる。仁者は細く長く生きる。


論語 アルファー5-2 論語 孔子 ぼんやり
アルファー:先生、数学ってあまり論語と関わりが無いようじゃ…。

孔子:何を言っておる。古代だろうと、論理的に考えられるのは数学の威力じゃ。論語の時代、精密な天体観測と数学は、すでにあったんじゃぞ?

ワシも数学は得意じゃった。じゃから塾でも、必須科目に入れておったんじゃ。

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23

同志諸君。工作が利いて斉に政変があった。

斉が落ち着けば我が魯なみとなろう。魯ではこのまま行けば、革命が成就しよう。

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24

御神酒おみきを供えるのに、弟子がはやりのさかずきを持ってきたから言った。

孔子「なんだ今どきの杯は。こんなの杯じゃない。」

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『三才圖會』所収「觚」(コ、さかずき)。東京大学東洋文化研究所蔵

25

論語 宰我 宰予
宰我が言った。「ではあわれみ深き仁者さまというのは、”人が井戸に落ちた!”とウソを言えば血相を変えて、井戸に飛び込むようなマヌケですな。」

孔子「たわけ者。仁者どころかものを知った君子ですら、だますことは出来てもワナには落ちんよ。」

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26

諸君。

たくさん情報を取って、原則に照らして考えろ。それで仁者になれる。

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27

衛国亡命中の頃。衛公の奥方南子さまが、どうしてもサシで会いたいというので会った。
宮殿を出てみれば、子路が私を疑いの目つきでじろじろ見回すから言ってやった。

論語 子路 あきれ
孔子「神掛けて誓ってもいい。何もなかった。何もなかったと言っておろうが!」


論語 アルファー19 論語 孔子 遠い目
アルファー:あははははー。先生慌ててる~。南子さまってそんなに美人だったんですか?

論語 南子
孔子:うむ。お美しい方でな。まあちょっとアチラの方面でだらしない所はおありじゃったが、論語の時代の貴族とは、そんなもんじゃ。

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28

ほどほどが一番いい。天下の民はそれをすっかり忘れてしまったがな。


論語 アルファー7 論語 孔子 キメ
アルファー:これが論語の名言、「中庸の徳」ってやつですね。

孔子:そうじゃ。何事も無茶はいかん。

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29

論語 子貢 遊説
子貢シコウが言った。「民を十分食わせて、いくさにならぬよう守ってやれば、それで情け深い仁君と言えますか。」
孔子「とんでもない。それが出来れば聖人だ。いにしえの聖天子ギョウシュンですら出来なかったことだ。」

子貢「では仁者とは?」
孔子「そうさな、こうありたいと思ったら、まず他人をそうさせてやる。そんな顔回を見習って励むなら、情け深い仁者になれるだろうな。」


論語 アルファー2 論語 孔子 たしなめ
アルファー:先生、聖人って先生のことですよね。

孔子:いいや違う。それは後世の儒者どもがワシにごまをすっただけじゃ。ワシは聖人どころか仁者でもない。

それにそもそも、聖人とはイエスどののお弟子のような、神に愛された聖者ではないぞ? 万能の人を聖人というのじゃ。

さらに詳しく


論語 アルファー9
アルファー:論語公冶長篇はこれでおしまいです。みなさん、おつかれさまでした。

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