読者諸賢へ:
訳文や原文の真贋判定を含め、全ての記述は暫定的であることにご留意下さい。研究の宿命として、勘違いや調査不足により、また一からやり直しの繰り返しだからです。誤りにお気づきの方は、是非ともご教示下さい。
論語詳解017為政編第二(1)まつりごとを為す°
論語為政篇(1)要約:誰でも札束を前にしたら、みんな同じ顔になります。孔子先生は政治の要点を、利益誘導だと分かっていました。それを道徳で治めるとか、メルヘンな解釈をするから、論語はわかりにくくなってしまいました。 論語:原文・書き下し 原文...
論語詳解018為政編第二(2)詩三百一言以て*
論語為政篇(2)要約:後世の創作。詩は本の少ない古代では、人々にカッコイイものの言い方や、先祖の物語を教える大事なツールでした。それをまとめて本にしたニセ孔子先生が、仕事を終えてつぶやいたとされた作り話。 論語:原文・書き下し 原文(唐開成...
論語詳解019為政篇第二(3)之を導くに政を*
論語為政篇(3)要約:後世の創作。孔子先生は政治家としては厳罰主義で死刑もためらいませんでした。しかしその結果どうなったか? 本当なら犯罪のない社会を作るべきだった。そういう反省を込めた、孔子先生、いや儒者官僚の司法論。 論語:原文・書き下...
論語詳解020為政篇第二(4)吾十有五にして*
論語為政篇(4)要約:後世の創作。若いうちから勉強しろ! そうすれば立派な大人や老人になれる、と孔子先生が自分の一生を振り返った言葉として有名な章ですが、残念ながら史実の先生の言葉である可能性はほとんどありません。 論語:原文・書き下し 原...
論語詳解021為政篇第二(5)孟懿子孝を問う’
論語為政篇(5)要約:成り上がり者の孔子先生ですが、門閥貴族とは良好な関係を続けていました。先生が出世するきっかけとなった、門閥当主の一人で政界での友人・孟懿子モウイシと、最晩年になって語り合う時、言葉はほとんど要らなかったのでした。 論語...
論語詳解022為政篇第二(6)孟武伯孝を問う’
論語為政篇(6)要約:孔子先生の最晩年。政界にも若い貴族が育っています。老人には老人にしかできない役割がある。政界の盟友に息子の教育を託され、孔子先生は若者に政治論を語るでなく、ただただ親の思いを伝えたのでした。 論語:原文・書き下し 原文...
論語詳解023為政篇第二(7)子游孝を問う’
論語為政篇(7)要約:子游シユウはのちに冠婚葬祭業者の大親分になった、孔子先生の若い弟子。親孝行を問われた先生は、カタチも大事だがココロも大事じゃよと、本当に愛情の通い合う孝行の道を、分かりやすいたとえで説いたのでした。 論語:原文・書き下...
論語詳解024為政篇第二(8)子夏孝を問う’
論語為政篇(8)要約:子夏が親孝行を質問。孔子先生はここでも、カタチよりココロが大事じゃよと教えます。それは半面、若者に仕事を押し付け甘い汁を吸いたがる、中年老年への批判でもありました。”それで孝行になるんだろうかね”。 論語:原文・書き下...
論語詳解025為政篇第二(9)吾回と言いて終日*
論語為政篇(9)要約:後世の創作。顔回(顔淵)は偉いなぁ、と讃えるニセ孔子先生。漢儒は顔淵を旗印に、帝室に儒教を売り込みました。史実の孔子先生も顔淵には助けられましたが、人間離れした偉さを褒め讃えたわけではありません。 論語:原文・書き下し...
論語詳解026為政篇第二(10)其のもちいる所*
論語為政篇(10)要約:「あの人の心が分からない。」古今東西変わらぬ若者の悩み。しかし相手を人の都合良く解釈するのを止め、素直に相手の動機やすることや目的を見れば、本心を見破るのは簡単だと孔子先生。現代にも通用する一節。 論語:原文・書き下...
論語詳解027為政篇第二(11)故きをゆあみし’
論語為政篇(11)要約:古びた講義ノートを何十年も繰り返す。そんな奴は教師じゃないよ、と孔子先生。身分制社会の春秋時代に、驚愕すべき出世を遂げた先生は、教師でありながら革命家でもありました。古いガラクタは処分処分。 論語:原文・書き下し 原...
論語詳解028為政篇第二(12)君子は器ならず°
論語為政篇(12)要約:人間を奴隷にするのを孔子先生は嫌いました。とりわけ弟子たちに対しては、お金の奴隷、権力の奴隷、道徳の奴隷になるなと励まします。自分で考え自分で行動する、そうした大切さを語ったお話。 論語:原文・書き下し 原文(唐開成...
論語詳解029為政篇第二(13)子貢君子を問う’
論語為政篇(13)要約:為政者が嘘をついても、ころころと政策を変えても民は迷惑します。君子たる者、自分の行動が多くの人の生活を左右するのだ、その自覚が無くてはただの暴君。そうなってはならぬと孔子先生は子貢に教えます。 論語:原文・書き下し ...
論語詳解030為政篇第二(14)君子はまほにして°
論語為政篇(14)要約:読むそばからのニセモノ。身分と教養のある君子は、差別しないがつるまない。身分も教養もない小人は、差別はするしつるんで生きている。しかし中国史を調べれば、君子は差別してつるんでばかりいました。 論語:原文・書き下し 原...
論語詳解031為政篇第二(15)学びて思わざらば*
論語為政篇(15)要約:後世の創作。本の虫はロボット同然。でも自分の思いさえあれば、勉強は要らないわけではない。それでは〒囗刂ス卜になってしまう、突っ走っても最後には破滅が待っている。とニセ孔子先生のお説教。 論語:原文・書き下し 原文(唐...
論語詳解032為政篇第二(16)異端をせめるは’
論語為政篇(16)要約:他人の主張を責めている間は、いつまでたっても一人前とは言いがたい。この世には人の数だけ正義がある、でも若い弟子にはまだわからない。だから、反論は損になるだけだよ、と先生は説いたのでした。 論語:原文・書き下し 原文(...
論語詳解033為政篇第二(17)由なんじに知るを°
論語為政篇(17)要約:誰だって見栄を張りたい時はあるもの。しかし事実の裏付けがなければ、見栄はいずれバレてしまうし、その時の恥ずかしさはたまらない。そうはさせじと頑張るほど、苦しくなるばかりじゃよと孔子先生。 論語:原文・書き下し 原文(...
論語詳解034為政篇第二(18)子張禄にいたるを*
論語為政篇(18)要約:後世の創作。公務員予備校でもあった孔子塾。弟子の中でも若い子張は就職マニュアルに首っ引き。しかし孔子先生の見るところ、子張くんは役人には向いていません。後世の儒者も悪口を言い放題。 論語:原文・書き下し 原文(唐開成...
論語詳解035為政篇第二(19)何ぞ為らば*
論語為政篇(19)要約:後世の創作。晩年の孔子先生。若殿から相談を受けます。「民が言う事を聞かないのじゃ! どうすれば…。」しかし特効薬などありません。地道にまじめな者を昇進させなさいと、ニセ孔子先生は教えたのでした。 論語:原文・書き下し...
論語詳解036為政篇第二(20)民をして敬忠*
論語為政篇(20)要約:後世の創作。「領民がいう事を聞かぬ。」若家老が嘆きます。聞いたニセ孔子先生は、「頼りがい」を身に付けることを教えました。血統や身分だけではもう民は従わない。帝国の儒者が民を躾けるための作り話。 論語:原文・書き下し ...
論語詳解037為政篇第二(21)子なんぞ政を’
論語為政篇(21)要約:おそらく後世の創作。政界から引退した孔子先生に、先生を焚き付ける者が出ます。花も嵐も、政治の荒波はとっくに何度も乗り越えた。そんな先生は古典を引いて、焚き付け者をはぐらかしたのでした。 論語:原文・書き下し 原文(唐...
論語詳解038為政篇第二(22)人にして信なく*
論語為政篇(22)要約:後世の創作。嘘つきは良くない。ブッダもイエスもムハンマドもそう教えました。ニセ孔子先生も同様で、嘘つきは信用できない。これでは人間関係を構築しようがないという、ニセでも今日に通用するお話。 論語:原文・書き下し 原文...
論語詳解039為政篇第二(23)十世知るべきか*
論語為政篇(23)要約:後世の創作。遠い未来が分かるか? 孔子先生はその答えを過去の歴史に求めました。同じ人間社会である以上、そんなには変わらないだろう。そして時代の要請に、沿った形に社会は変わるだろう、と。 論語:原文・書き下し 原文(唐...
論語詳解040為政篇第二(24)その鬼にあらず*
論語為政篇(24)要約:後世の創作。誰だろうと赤の他人を拝む振りをする者は、何かたくらんでいると見た方がいい。それより本当に自分がすべき事に集中しよう。正義の味方になるのも悪くない、とニセ孔子先生。 論語:原文・書き下し 原文(唐開成石経)...