
客(キャク・9画)
躩(キャク・27画)

説文解字・後漢
初出:初出は後漢の説文解字。
字形:「𧾷」+「矍」”鳥を手で捕らえる”。飛び立とうともがく鳥の足のように、足が浮き足立つこと。
音:カールグレン上古音はki̯wak(入)。同音に「矍」”驚き見る・逸る”とそれを部品とした「玃」”おおざる・手で打つ”、「攫」”つかむ・うつ”(”さらう”は国義)。
用例:文献上の初出は論語郷党篇3。戦国時代の『荘子』にも見える。
論語時代の置換候補:「矍」の初出も楚系戦国文字であり、論語の時代に存在しない。『大漢和辞典』に同音同訓は存在しない。
学研漢和大字典
会意兼形声。「足+(音符)矍(カク)(かこんでつかむ)」。攫(カク)(手でつかむ)と同系。
語義
- {形容詞}足が地をつかむように止まりがちで、進まないさま。また、つつしんで、小刻みに歩くさま。「躩如(カクジョ)」。
- {形容詞}足で地をけって、はや足でいくさま。
字通
[形声]声符は矍(かく)。矍はおそれて身を屈し、足のすくむようなさまをいう。〔説文〕二下に「足躩如たり」とは〔論語、郷党〕の文。似た字に躣(く)があり、〔説文〕に「行く皃なり」とする。
虐(ギャク・9画)

冉土盨・西周末期
初出は甲骨文。カールグレン上古音はŋi̯ok(入)。同音は「瘧」(入)”おこり”のみ。
漢語多功能字庫
甲骨文從「虎」從「人」,會虎抓人而欲噬之意,引申而有殘虐之義。
甲骨文は「虎」と「人」の字形に属し、虎が人を取って食うの意で、派生義として残虐なことをする、の意となった。
学研漢和大字典
会意。虍は虎(とら)の略体。虐は「虍(とら)+つめで引っかくしるし+人」で、とらが人をつめで引っかくさま。ひどい、激しいという意味を含む。瘧(ギャク)(ひどい発作)・謔(ギャク)(ひどい冗談)・激(ゲキ)(ひどい)などと同系。類義語の残は、切りさいなむ。酷(コク)は、きつく、つきつめる。
語義
- {動詞・形容詞}しいたげる(しひたぐ)。むごい(むごし)。むごいしうちをする。扱い方がきびしくてあらい。ひどい。《対語》⇒優(やさしい)。《類義語》残(むごい)・酷(コク)(むごい)。「残虐」「酷虐」「不教而殺、謂之虐=教へずして殺す、これを虐と謂ふ」〔論語・尭曰〕
字通
[象形]虎が爪をあらわしている形。篆文には人の形を加えており、人が危害にあう意である。〔説文〕五上に「殘(そこな)ふなり」とあり、残虐の意とする。漢碑には人の形の部分を亡に作るものがあり、屈屍の象とみてよい。


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