論語における「之」

左から「之」の甲骨文・金文・篆書・隷書

語義・語源

学研漢和大字典 足の先が線から出て進みいくさまを描いた象形文字で、進みいく足の動作を意味する。先(跣センの原字。足さき)の字の上部は、この字の変形である。「これ」ということばに当てたのは音を利用した当て字。是・斯・此なども当て字で之に近いが、其-之、彼-此が相対して使われる。また、之は客語になる場合が多い。
意味:ゆく。これ・この。これ(客語の位置にあって、上の語が動詞であることを示すことば)。の(上の語句が下の語句を修飾することを示すことば)。の(AのBすることという意味の句をつくることば)。
字通 足あとの形。步(歩)の上半にあたり、左右の足あとを前後に連ねると步になる。足が前に進むことを示し、之往の義。〔説文〕六下に「出づるなり。艸の屮(てつ)を過ぎ、枝巠益〻大にして、之(ゆ)く所有るに象るなり。一なる者は地なり」という。地より艸・屮の伸びゆく形として、之往の意を導くが、趾(あし)の進む形。一は境界のところ。そこに跟(かかと)のあとが残るのは出。之を代名詞・副詞に用いるのは仮借であるが、代名詞としては卜文・金文にみえ、語詞の用法は〔詩〕〔書〕にみえ、古くからその義に用いる。
訓義:ゆく、すすむ、いたる。是と通じ、代名詞として、これ、この。語詞として、所有格、主語の指示、強意、終助詞に用いる。

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